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docview/docs/design/01-requirements.md
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2026-09-21 13:41:40 +09:00

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01 要件・スコープ

製品の目的

PDFの紙面を正確に表示し、HTML・HTML ZIP・EPUBも同じ操作体系で読み進められる、Linux・Windows向けデスクトップGUIを提供する。TUI風とは、本文中心の簡潔な画面、必要時だけ現れる補助表示、Vim風のキー操作を指す。端末エミュレーター内での表示は対象としない。

要件一覧と設計への対応

「必須」は完成版の受入条件であり、段階的な開発順とは区別する。PDF表示を最初に成立させる。

ID 要件 優先度 主な設計文書 主な受入観点
R01 PDFを正確にレンダリングする 最優先・必須 02・03・08 文字・画像・配置・透明・回転・注釈外観の再現
R02 ローカルHTMLを表示する 必須 03・07 HTML・CSS・画像・フォントの参照とリンク移動
R03 ZIP化HTMLを内部展開しindex.htmlと依存要素を読む 必須 03・07 入口解決、安全な展開、相対パス・リンク
R04 EPUBを表示する 必須 03・08 package/spine/nav、縦書き・RTL・固定レイアウト
R05 キーボード主体・Vim風に操作する 必須 04・05・06 開く・読む・移動・設定再読込・終了をキーで完結
R06 見出し情報があれば見出しへジャンプする 必須 03・04・05 元形式の構造情報から移動、情報の有無を正しく表示
R07 目次があれば表示し、項目へジャンプする 必須 03・04 階層・現在位置・移動先の整合
R08 目次・ページ一覧等を選択表示し、余分なボタンやラベルを置かない 必須 04・06 初期の最小表示、表示切替、フォーカス復帰
R09 将来の拡張を容易にする 必須 02・05・09 形式アダプター・コマンド・能力情報による分離
R10 キーバインドや表示設定をファイルで変更する 必須 06 スキーマ、上書き、再読込、エラー時の回復
R11 書籍を読み込み滑らかに操作できる 必須 02・08 初期表示、キー応答、ページ遷移、メモリの測定
R12 少なくともLinux・Windowsで利用する 必須 06・08・09 両OS実機で表示・入力・配布を検証
R13 設定等をOSごとの慣習に沿って配置する 必須 06 XDG、Windows Known Folders、非ASCIIパス
R14 PDFの編集・マークアップ・フォーム記入を含めない 除外 03・04・07 保存操作やフォーム入力で原本を変更しない
R15 デスクトップGUIで見た目とキー操作をTUI風にする 確定補足 02・04 GUIで正確な紙面と簡潔な操作画面を両立

R01〜R14の根拠は提供要件「Vim/TUI風文書リーダー」(docview.md)、R15は製品形態の補足合意である。試験ケースへの詳細対応は08に置く。

初期版の範囲

項目 設計範囲
実行環境 Windows 11 x64、Ubuntu 24.04 LTS x64を初期の試験対象とする提案。LinuxのX11・Wayland双方で確認
文書の開き方 OSファイル選択、コマンドラインのローカルパス、ドラッグ&ドロップ。1ウィンドウ・1アクティブ文書
PDF 静的ページ、内部・外部リンク、アウトライン、構造見出し、ページラベル、拡大縮小、回転、暗号化文書のパスワード入力
HTML ローカル静的HTMLと、同じ許可ルート内の関連HTML・CSS・画像・フォント
HTML ZIP 検証済み一時領域への内部展開、index.html選択、関連資源・複数ページ
EPUB DRMなしのEPUB 2/3。流し込み、固定レイアウト、日本語縦書き、RTL。詳細は03
ナビゲーション スクロール、ページ/章移動、見出し、目次、リンク、戻る/進む
設定 TOMLによるキー・配色・補助パネル・文字サイズ・性能上限

原要件を補完する設計提案

本文検索、読書位置の再開、少数の最近使った文書、エラー詳細表示、簡易ヘルプを提案する。長い書籍をキーボードで読むための補助手段として初期設計に含めるが、R01〜R15を満たすうえで独立した追加要件であり、開発計画上は削減可能である。本文検索は既存の文字情報だけを対象とし、OCRを暗黙に追加しない。

アプリの日本語UIを初期値とし、文字列を翻訳可能な資源へ分離する。読書状態・履歴はローカルに保存する。ネットワークアカウントやサーバーは必要としない。

表示互換性の境界

「PDFを正確に表示する」は、対応対象の文書について文字、画像、図形、クリッピング、透明度、ページ寸法・向きが読書に影響する欠落なく再現されることを意味する。代表コーパスと目視による判定を行う。異なる表示器間のアンチエイリアス差をそのまま欠陥と判定しない。

電子署名の検証、添付ファイルの実行、動画・3D・JavaScript、動的XFA、DRM解除、印刷色校正、OCRは追加機能として扱い、初期版に含めない。既存の注釈・フォームの静的外観は読書内容なので描画対象とする。検出した未対応機能や読込失敗には警告または開けない理由を示す。検出可能なXFA等は事前分類する。一方、描画APIだけですべての視覚的欠落を実行時検出できるとは想定せず、検出不能な差は代表文書の比較試験と既知制約で管理する。

HTML・EPUBの文書スクリプトと外部通信は初期版では無効とする。ローカルにそろった静的コンテンツを対応の中心とし、スクリプトや遠隔資源が必須の資料は互換性制限を表示する。EPUB規格のすべての機能への適合を宣言する設計ではない。

主要ユースケース

  1. 文書を開く。型と権限を確認し、処理中も画面操作と取消しを受け付け、最初の本文を表示する。
  2. j/k、ページ移動、倍率変更で読む。描画中のページは場所と進捗を示し、操作受付を止めない。
  3. 目次を出し、階層をたどって項目に移動し、本文へフォーカスを戻す。
  4. 見出し単位で進む。目次と本文見出しの出典を区別し、情報がない場合は短く通知する。
  5. 設定ファイルを編集して再読込する。不正なら現在の有効設定を維持し、行・項目・理由を表示する。
  6. 終了して同じ文書を再度開く。提案機能の位置復元が有効なら最後の位置へ戻る。

設計上の未確定事項

論点 本版の既定案 確定時点
配布形態・ライセンス オープンソース依存の条件を満たす動的リンク配布を候補とする G0・配布方式決定時
実際の書籍の種類・最大容量 08の代表・負荷コーパスで開始 G0で実利用文書を追加
PDF構造タグの位置精度 公開PDFium APIで見出し→ページ・矩形を抽出 G0で採否判断
Linuxの配布先拡大・ARM64 初期のx64対象とは別の検証枠 初期版の品質成立後
初期画面の配色 暗色UI・PDF原色の既定、設定で変更 操作レビュー時

これらは設計書作成を妨げる未回答事項ではない。実装時の判断を再現できるよう、既定案・判断時点・影響を記録する。